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地元の吉田有希選手(茨城119期)に特別インタビュー!直前に行われた高松宮記念杯競輪GⅠや7月に岐阜支部に移籍する為、最後の地元記念を直前に控えた思い・意気込みを聞いてきた。
――まず直近に行われた高松宮記念杯競輪GⅠを振り返っていただきたいんですがどうでしたか?宮杯は東西で分かれて同地区別線など特殊な大会でもあります。
直前に体調を崩してしまって風邪っぽいのが抜けなかったのと、レースは初日先行したけど力負けして確定板も4日目(3走目)の3着1回しか乗れなかったので力の差を感じましたね。一次予選は関東別線だったけど特に割り切っているし、お互い仕事なのでやりづらさとかは無かったですね。
――GⅠとこのあとの地元記念に合わせて来たけど体調面が優れなかったんですね。
そうですね。調子は悪くなかったんですけどまだ残っているし引きずっていますね。でも練習はしっかりやっています。

高松宮記念杯競輪GⅠ5日目(1番車が吉田有希選手)
――最初からお伺いしたいんですが、まず競輪選手を目指すのスポーツ歴ときっかけを教えてください。
小学校は水泳、中学校は野球をやっていました。父(哲也・51期)と叔父(伸二・54期)が競輪選手だったのでもちろん認識はしていたんですけど、中学のときに兄の拓矢(107期)がデビューして活躍する姿を見てこれしかないかなと思いました。それで高校から自転車競技を始めましたね。
――そして高校から自転車競技を始めて3年生のときには1kmTTでインターハイ3位、国体優勝と結果も残して養成所も一発合格ととんとん拍子に進みました。
周りには凄い強い選手も多かったですし、そのまま大学行った人達も今は競輪選手としてデビューしていて自分は4年分早くデビューしているけど良い世代かなと。市田龍生都君(福井127期)とかも同級生ですし、大学に進んだ人達もこれからドンドン特別戦線に出てくると思います。
――ルーキーシリーズはまず地元地区の大宮(21年5月)からで他の選手は既に走っている中で2着2着。ただ初出走で点数が無くて決勝には上がれずでしたが覚えていますか?
緊張なども特になくてみんな強いですし、まだ新人戦なので気楽に行こうと思ってルーキーシリーズは走ってました。
――その後、本デビューは地元取手(21年7月)で完全優勝でした。
地元の同期は他に木村皆斗君と橋本壮史さんが居る中で、自分がまず走らせてもらって結構緊張はしました。右も左も分からない中で決勝も2対5の2分戦で誘導が残ったりなどあってキツかったですね笑。

同県同期の木村皆斗選手と橋本壮史選手
――ここからは取手開催について振り返っていきたいんですが2開催目は翌年3月のS級戦(22年3月)でした。ここでも完全優勝です。
S級で通用するとは思っていなかったのでとりあえず力出し切れればなって。S級デビューが青森(21年10月)だったんですけど新山響平さん(青森107期)や山口拳矢さん(岐阜117期)が居た中で決勝に乗れて弾みがついたなって感じです。
――このとき後ろには地元の先輩である武田豊樹選手(88期)-芦澤辰弘選手(95期)のラインでしたね。
いやー、めちゃくちゃ緊張しましたね笑。1回突っ張ったんですけどそのあと行かれてしまってそこが反省点でした。そのあと半年後くらい(22年8月)に突っ張り切って武田さんが優勝したので、その時の反省を活かして走れました。
――その間にまず1回目の地元記念(22年6月)がありました。そのときの心境はどうでしたか?拓矢選手も初めてS級S班で迎える地元記念でした。
凄く緊張したことは覚えているんですけどその前にギックリ腰をやっちゃってもったいない開催でした。無我夢中だったし二次予選でやらかしていたので後半戦はしっかり力勝負しました。拓矢もSSで良いメンバーで走ってそのときは(吉澤)純平さん(101期)の優勝に貢献してて自分が決勝に乗って一緒に走れてればなって悔しさはありましたね。
――そのあとに先程出た武田選手が優勝した開催ともう1つあって6開催目はウィナーズカップGⅡ(24年3月)でした。地元で特別競輪があって出場出来るのはなかなか無いことです。
そうですね。ただ出ただけになってしまったので悔しい思いをしました。それまでに特別競輪は何開催か走っていたけど地元ってことで変な緊張してしまってあんまり良い動きが出来なかったですね。

地元・ウィナーズカップのときの1枚
――どんな開催にも限らず地元だと普段よりも気持ちは入りますか?
やっぱり入りますね。そこに向けてしっかり仕上げていきますし。
――7開催目は2回目の地元記念(24年6月)です。このときは準決勝に進みました。
みんな良い雰囲気でしたし、拓矢も仕上がっていて良い時期でした。準決勝は後ろが(小林)泰正さん(群馬113期)で、相手に脇本(雄太)さん(福井94期)だったので自分の着よりも後ろの選手の為に先行した記憶があります。
――その開催で拓矢選手が地元記念初優勝して、あと3兄弟で斡旋された記念でしたね。
なかなか3人で集まることがないですし、拓矢が優勝したので良い開催だったかなと思います。ただ本当は自分が一緒に決勝乗れれば良かったけど、自分の着を考えると関東ラインで不発になると思ったので先行でしたね。

地元記念初優勝の拓矢を2人で祝福
――翌年が3回目の地元記念(25年5月)です。2.6.2.2でした。
二次予選が勝ち切れなかったのが本当に勿体なかったですね。勝ち上がれれば面白いところまで行けそうな感じはあったので。やっぱり二次予選が鬼門になりますね。
――そして今年1月にサテライト水戸のスポンサーカップがあって地元の山岸佳太選手(107期)の優勝に貢献しました。
山岸さんは今まで関東の先頭で頑張ってきていたし、自分が先行してラインの中から誰かが優勝出来ればと思いました。

今年1月のFⅠシリーズ
(1番車吉田有希選手、4番車雨谷一樹選手、6番車山岸佳太選手)
――そんな中で地元として最後になる次の取手記念が10開催目になります。特別な心境はありますか?
特に無いと言うか選手を辞める訳ではないですし、記念の決勝はいつでも乗りたいのでここでどうしてもって訳ではないです。
――やっぱり兄弟連係に注目が集まります。
最後のチャンスかもしれないですね。まあ今後お互いラインが出来なければ連係みたいなことはあるかもしれませんが直接的なのは今回が最後になりますかね。その為にもまずは決勝に上がりたいです。
――ここからは結婚のことについても聞きたいと思います。奥様の増田夕華選手(岐阜118期)は同期でもなく他地区の先輩です。
たまたま一緒になった開催で仲良くなってそこからです。先輩ですけど年も1つしか変わらないですしね。
――2024年12月25日に入籍されて昨年12月15日には名古屋で結婚式を挙げられました。今はどのように生活を送られているんですか?
まだ取手に家を借りている状態ですが地元記念が終わってから岐阜の方に引っ越します。基本的には自分が岐阜に行っていてそのときは大垣で練習させてもらっていました。名古屋で結婚式を挙げたのは色んなところから来てもらうのに1番便利な場所かなと思ってです。
――他地区の選手との結婚で移籍ってなったときに有希選手が動くことになったのはどういった理由ですか?
そんなに深い意味はないんです。奥さんが人付き合いがそこまで得意じゃないってのもあってそれなら環境を変化させるのも可哀想かなと。競輪選手はどこでもやっていけると思いますし、自分はバンク練習がメインなんですけど大垣で一緒に練習してもらっているのに競走は別々っていうのもちょっと厳しいなって。個人事業主だけど競輪はチーム戦の部分もあるので自分が若い内に自力出せるならそこまで苦しい思いはしないかなと。

奥様の増田夕華選手
――先月5月10日に取手競輪場で移籍の発表をしました。そのときの心境や地元のファンの方々はどうでした?
そこまで惜しみなく移籍しますって感じでもなかったですし、吉田は茨城にまだ3人居るので。また岐阜に行っても変わらず応援してもらえたら有り難いですね。
――関東を離れてしまいますが、今かなり勢いのある地区だと思います。今の関東地区をどう見ていますか?
拓矢や眞杉(匠)さん(栃木113期)を筆頭に佐々木悠葵さん(群馬115期)も居て、追い込み陣も凄くしっかりしているし良い環境ではあるんですけど豊富すぎて良い環境すぎるって感じもあります。切磋琢磨出来るとは思うけど自分には勿体ないというか。違うところで走ってみても面白いかなって思います。
――移籍する中部はどうですか?
今は低迷しているのかもしれないですけど昔は競輪大国みたいな感じで言われていたし、今は良い選手が段々出てきていて自分を試せる良い機会なんじゃないかなと。またそこで自分の自力を0から、1年生からスタートします。
――有希選手は競輪選手としての目標はなんですか?近いものと大きいものと。
GⅠ決勝は1回は乗ってみたいですね笑。あとは記念優勝。同期も結構優勝しているので。今年のいわき平記念は良い状態だったし勿体ないことしましたね。良い流れだったので情けなかったです。

今年いわき平記念では地元の山崎芳仁選手(福島88期)と連係してワンツー
――これが終わると中部の選手としての戦いになりますが注目や気になる選手は居ますか?今だと岩井芯選手(岐阜125期)が凄いですよね。
岩井君ももちろんなんですけど、レース内容やスタイルは1番志田(龍星)さん(岐阜119期)が好きです。自分と似ているなと思う部分もありますし同期で仲良くしてもらっているので。レース以外のときもずっと喋っていたし、中部の自力の中でも志しが高い選手かなと。同期だからこそそういう風に見えるんだと思います。
――岐阜では大垣で練習されていると思いますがどういったメンバーでされていますか?
拳矢さんや志田さん、あとは棚瀬(義大)さん(123期)や尾方(祐仁)君(123期)など若い選手たちと練習しています。めちゃくちゃ強いですし良い刺激を貰っています。中部も毎年良い選手が出てきているし、環境や何かキッカケがあればすぐに上位戦線で遜色なく力負けせずに戦っていけると思います。
――志田選手が同期で名前が出てきましたが他の同期はどうですか?
同期だと犬伏(湧也)さん(徳島119期)がずば抜けてて自分が先に上がって来たとかありますけどそれ以上に力が違うし、良い刺激というか目標にはなりますね。志田さんも良いレースして近畿の選手に認められているので頑張らないとなって。やっぱり同期には負けたくないけど犬伏さんはヤバいので1回は勝ちたいですね。開催中はたまに喋りますし結婚式も来てくれました。橋本さんは今年31歳なのにあんなに先行して変態です笑。本当に凄いし、めちゃくちゃ面白いです。高校で自転車始めたときからお世話になっているので。もう頑張り過ぎているので先行はいいんじゃなかなと思います笑。

同期の志田龍星選手
――先程お昼から帰って来られて拓矢選手とも一緒でしたがセッティングを見せ合う関係でしたよね。今はどんな関係ですか?
今は全然ないですしセッティングは別々でやってます。会話もほとんど無いです笑。自分から見てもというより競輪界で見てもNo.1に近い位置に居るし、強いレースというかどこからでも3着に入ってきますよね。安定感がめちゃくちゃあるというか。元から練習や合宿で引っ張っていく存在だし、パンツの色が変わっただけで特に変わってもないと思います。
――兄にトップ選手を持つ同じユウキとして脇本勇希選手(福井115期)が居ますが福井記念の決勝で兄弟連係もしていましたがどう見えていました?
緊張しているんだろうなと思って見てました笑。勇希さんにはめちゃくちゃ仲良くしてもらっていて良く喋るんで親近感湧いていますね。同じ兄弟選手で兄がトップ選手でお互いに思う所もあって意見交換したりするので。ああいう姿を見て良いなとは思いましたね。
――中部に移籍すると近畿地区の選手とも連係が出てくると思います。近畿地区はどう見てますか?
関東に対抗出来るのは近畿、近畿に対抗出来るのは関東なんじゃないかなと思います。古性(優作)さん(大阪100期)が引っ張っているだけあって自力選手のモチベーションも高いですし、追い込みの選手も多くて気合い入っているなと思うし、関東と似ているところがあるのかもしれないです。ただ認めてもらえないと付いてもらえないので自力選手としての誇りを持ってやっていかないと連係させてもらいないですし、出来るだけ付いてもらいたいですし後ろが居ないと自力選手として活きないので楽しみもあるけど不安もありますね。付いてもらえる選手になりたいですね。
――競輪の話もまだまだ聞きたいんですがプライベートはなにされてますか?釣りの話をしているのを良く見ます。
釣りは忙しくて最近は行けてないんですけど今年に入ってから兄の昌司(111期)と一緒に鯛を釣りに行って鯵1匹ずつで帰りました笑。あとはこれといったことはしてないけどゴルフとかは斡旋の期間が結構空いているときや誘われたら行くくらいですね。今年は拓矢がSSに復帰して関東に2人居るし、良い環境なのでとにかく練習ばっかりしています。あとは5年経ったし色々自分で考えていかないといけないし、自分の位置を確保する意味でもまずは強くならないとって感じです。
――奥様とは?
大垣で一緒にやりますけど練習メニューは違うのでそれぞれ行動ですね。料理は自分がするけど奥さんの実家で生活しているのでお義母さんが基本的には作ってくれます。ゆくゆくは家を建てると思いますし、そうなったらちゃんと料理して自分が居ない間に飢えないように作り置きしておかなといけないですね笑。料理はなんでも作れるんですけどオーダーが入るのでそれを作る感じです。何かを気にしてるとかではなく好きなものを食べてます笑。あとは動物が好きなんで動物園や水族館に一緒に行くとかですかね。岐阜は蛍が居るので家族みんなで見に行ったりもします。岐阜とかは水が綺麗ですし水道水とかも美味しいですよね。川魚も好きですしめちゃくちゃ良い環境です。ただ海がないのが残念です笑。でも福井も近いのですぐに行けますね。
――福井もそうですが近畿に近いので出稽古も考えてたりしますか?先程出た脇本勇希選手ともすぐ出来そうですね。
せっかく中部に移籍するのでいずれは近畿の選手にもお世話になってみたいなと思ってます。めちゃくちゃ強いので自信が無くなるかもしれませんが笑。脇本(雄太)さん(福井94期)はみんな受け入れて練習しているイメージがあるし、ウィナーズカップのときにどういうトレーニングが向いているか調べてあげることは出来るよって言ってくれました。近畿の脇本さんというより全国の脇本さんって感じで面倒見が良い印象です。

ユウキ仲間の脇本勇希選手と全国の脇本雄太選手
――そろそろお時間も近付いてきていますが、やっぱり寂しさとかはありますかね。
デビューしてからたくさんの先輩にお世話になってきたので色々思い出はありますね。最後地元記念呼んでもらえて嬉しさもあるけど、しっかり結果も残さないといけないし恩返しじゃないですけど、これが終わったら敵になってしまうので最後に連係して結果残したいですね。宮杯でも長島(大介)さん(栃木96期)、神山(拓弥)さん(91期)など栃木の先輩は最後の連係かもなって言ってくれました。宿口(陽一)さん(埼玉91期)とも連係したいですね。
――宿口さんといえば初めて有希選手がGⅠで1着を取った2022年の西武園オールスター競輪で連日SSとの連係がありましたよね。
初日が諸橋(愛)さん(新潟79期)-柿澤(大貴)さん(長野97期)でライン独占で1着を取ったあとは宿口さん→平原(康多)さん(埼玉87期)→宿口さん→平原さんってめっちゃ緊張しましたね。毎日地元のSSが俺か~って笑。本当に気が気じゃないというか、今思うと本当にトップのヤバい選手と連係していたんだなって。まだ当時はなにも分からず自分のことで精一杯だったけどそんなにヤバいって感じよりは緊張するけど楽しみって感じでした。
――そういった経験をして昔と今では特別戦線で戦う心境は変わってきていますか?
最初は自力選手として下っ端で胸を借りるつもりで走っていたけど、どんどん期が若い選手が増えてきて先行争いも増えてきて考えながら走ることが増えましたね。先行させてもらえてたのがさせてもらえなくなってきたし厳しい場面も増えてきたので。みんな対応していくものなので考えて走らないといけないなと思います。
――やっぱり強みはペースを入れての先行ですかね?いやいや捲りが強いぞみたいなことも…。
しっかり先行したいです笑。ペースに入れて先行するのがストロングポイントというか持ち味だと思います。

宮杯で連係した神山拓弥選手
――では改めてになりますが最後に地元記念の意気込みをお願いします。
地元茨城としては最後になるのでしっかり一走一走力を出し切って1番の目標として決勝を目指して、そして拓矢と連係出来れば気持ち良く移籍出来ると思うので頑張ります。

~競輪場に居た吉田拓矢選手にも少しインタビュー~
――今回の地元記念を最後に弟の有希選手が岐阜に移籍しますが率直な感想としてはどうですか?
行きたいなら行ってという感じです笑。選手としては関東で競輪をやっていく方がいいと思うけどそうじゃないこともあるかなと。家族としてはそれぞれの事情があるので仕方ないのかなと。
――でも寂しいって気持ちは?
いや、そんなにないですよ笑。
――拓矢選手も今年S級S班に復帰して迎える地元記念で有希選手が最後と色々ありますがどうですか?
まずは自分が勝ち上がることを考えます。もちろん地元記念なので優勝です。
――2年前の地元記念前にインタビューさせていただいたときに、目標は地元記念とダービーの優勝と言っていてどちらも達成しましたがそのときと今はなにか変わりましたか。(2年前のインタビューはこちらから)
そこまで変わってないと思うし、全然まだまだです。全て足りないですし弱いです。
――有希選手との思い出は?
競輪では特にないですし、最後お互い決勝に上がって連係出来れば良い思い出になると思います。